W3C規格解説
SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)2.0
(株)日本ユニテック
村上 泰介
SMIL 2.0とは、テキスト、動画、音声などのメディア・オブジェクトを同期させながら表示する方法を記述するための規格で、8月7日に勧告となりました。
(http://www.w3.org/TR/smil20/)
SMILによってたとえば次の図のように、テキストを5秒間表示した後に、テキストと動画を同じ画面に配置して60秒間流し、またテキストを5秒間表示する、ということが可能です。実際の動画や音声のファイルは、MPEGやGIFを利用しますので、SMILで記述するのは、それらのデータのレイアウトや出現のタイミングなどです。

SMIL 2.0の規格の特徴は、XHTMLのようにモジュール化されていることです。10の機能に分類される約50のモジュールがあります。10の機能は以下のとおりです。
- ・アニメーション(Animation)
- ・コンテンツ操作(Content Control)
- ・レイアウト(Layout)
- ・リンク(Linking)
- ・メディア・オブジェクト(Media Object)
- ・メタ情報(Metainformation)
- ・構造(Structure)
- ・タイミングと同期(Timing and Synchronization)
- ・タイミング操作(Time Manipulations)
- ・エフェクト(Transition Effects)
このようにモジュール化されているのは、他の規格がSMILの一部の機能を利用したいときに、そのモジュールだけを規格に取り込めるようにするためです。
たとえば、SVGはアニメーションの表示に、SMIL(正確にはSMIL 1.0)のアニメーション・モジュールを使用しています。
また、W3Cのワーキングドラフトには、XHTML+SMIL profile3(http://www.w.org/TR/XHTMLplusSMIL/)というものがあり、XHTMLとSMIL
2.0のアニメーションやタイミングと同期などの幾つかのモジュールをセットとした仕様の策定が進められています。
SMIL 2.0の実装に関しては、RealNetworksの RealOne Platform がSMIL 2.0をフルサポートしています。また、各モジュールの実装については、SVG
Viewer のようなSVGを表示できるソフトであれば、アニメーション・モジュールの処理を行うことができます。マイクロソフトのIE6は、XHTML+SMIL
profile対応とされていますが、XHTML+SMIL profileのDTDが公開されていませんので、実際にSMIL
2.0にどこまで対応しているのかは不明です。
次に簡単なサンプルとして、赤色の四角形が5秒間で高さが200pxから10pxに、幅が10pxから400pxになる指定を、SMILとSVGで記述したものを示します。(このサンプルでは図1のようなアニメーションを指定しています)
図1
SMILで記述したものはルート要素がsmil要素で、その子要素や属性などもSMILの規格で定められています。それに対して、SVGではanimate要素とその属性だけがSMILのアニメーション・モジュールで定められています。
SMIL 2.0による記述

サンプルファイルsample.smilのダウンロード
注:①このファイルはZIP形式で圧縮されています。 ②このファイルを表示するためにはRealOne PlayerなどのSMIL2.0に対応したviewerが必要です。
SVGによる記述

サンプルファイルsample.svgのダウンロード
注:①このファイルはZIP形式で圧縮されています。 ②このファイルを表示するためにはSVG viewerが必要です。
このように、SMIL 2.0の規格がモジュール化されていることで、規格および製品での実装がより容易になっているといえます。SMIL
2.0にしかできない、複数のメディア・オブジェクトの同期表示などはSMIL 2.0をそのまま使用し、簡単なアニメーションや同期の表示は、SMIL
2.0の相当するモジュールを取り込めばよいことになります。
また、今後はブロードバンドにより大容量のコンテンツが流通するようになると思われるので、SMIL 2.0の採用が進んでいくことでしょう。
注1)RealOne Platform(プレビュー版)
http://www.realnetworks.com/solutions/ecosystem/realone.html
注2)SVGおよびSVG Viewerに関してはhttp://www.utj.co.jp/xml/sta/SVG.htmlを参照してください。
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