日光ケミカルズ様は、長年培ってきた界面・コロイド化学を基本に、表面科学、コスメトロジー、皮膚科学、分子生物学、バイオテクノロジーなど、つねに最新の技術を取り入れ、研究開発を続けながら技術基盤を拡大されてきました。
「開発・提案型企業」として人々の暮らしに貢献することを目的に、高品質な化粧品原料や界面活性剤の製造、お客様の製品開発サポート、処方開発、素材や最終製品の有効性・安全性評価など、幅広いサービスを展開されています。
この度、社内への RPA導入を推進して成果をあげてこられた、経営企画室 霜田浩史様と、RPA開発プロジェクトに参画されたパーソナルケア事業本部 海外事業部 須崎様にお話を伺いました。
(インタビュアー:株式会社日本ユニテック 太田紀子)
― 本日はお時間をとってくださりありがとうございます。まず初めに、RPAを導入された経緯を教えていただけますか?
霜田様:担当業務に関する知識や経験を有する従業員は会社にとって重要な存在だと考えております。同時に、そのような従業員の時間も貴重であるという考え方のもと、単純作業に掛かる時間を圧縮することで業務効率化を図り、判断を伴うような付加価値の高い業務に掛ける時間や自己研鑽の時間の比率を高めることを目的としてFY20よりRPAを導入しております。
― 初年度は外部委託のみで行われていたRPA開発ですが、次年度からは社内でチームを作って取り組みを広げられました。どのような背景や課題がございましたか?
霜田様:開発を外部委託することで複数業務の自動化は達成したものの、開発のノウハウを社内に構築することはできませんでした。それで、FY21には外部委託での開発と並行して、RPAの裾野を広げるために御社のサポートを受けながら社員に StudioX での開発を学習してもらいました。
受講者はみな、通常の業務をこなしながら学習、開発を行う必要があったため、”新しいことへの挑戦”をいかに前向きに捉えてもらえるかということがキーポイントになっていました。
― 通常業務を行いながらのRPA学習は敬遠されがちですね。どのように前向きに取り組んでいただけるように工夫されたのか教えていただけますか?
霜田様: 幸い、部門長から推薦を受けた受講者には「やらされ感」のようなものは強くありませんでしたが、問題点や不安点などを早めに認識するために受講者とのミーティングを月に一度の頻度で実施しました。
当プログラムを楽しみながら受講できるように、ミーティングも堅苦しくなく、気軽に思ったことを口にできる雰囲気で行うことを意識しました。又、御社とも定期的に打ち合わせの場を持たせていただき、受講者からのコメントを共有し、カウンセリングにて配慮いただいたことで最後まで受講者のモチベーションを高く維持することができました。
須崎様: 初回のカウンセリングで執行役員 経営企画室長の関根さんから、「外部開発は数字へのコミットがマストだが、社内開発においては、現時点で結果は求めていない。RPAを導入して自分の仕事がなくなるとは思わないように。更にスキルアップして人にしかできない仕事のクオリティを上げるために、楽しんで学んでほしい。」と言っていただきました。良い意味で肩の荷が下りて、純粋に学ぶことに集中できました。
― 初年度は外部委託のみで行われていたRPA開発ですが、次年度からは社内でチームを作って取り組みを広げられました。どのような背景や課題がございましたか?
霜田様:開発を外部委託することで複数業務の自動化は達成したものの、開発のノウハウを社内に構築することはできませんでした。それで、FY21には外部委託での開発と並行して、RPAの裾野を広げるために御社のサポートを受けながら社員に StudioX での開発を学習してもらいました。
受講者はみな、通常の業務をこなしながら学習、開発を行う必要があったため、”新しいことへの挑戦”をいかに前向きに捉えてもらえるかということがキーポイントになっていました。
― 通常業務を行いながらのRPA学習は敬遠されがちですね。どのように前向きに取り組んでいただけるように工夫されたのか教えていただけますか?
霜田様: 幸い、部門長から推薦を受けた受講者には「やらされ感」のようなものは強くありませんでしたが、問題点や不安点などを早めに認識するために受講者とのミーティングを月に一度の頻度で実施しました。
当プログラムを楽しみながら受講できるように、ミーティングも堅苦しくなく、気軽に思ったことを口にできる雰囲気で行うことを意識しました。又、御社とも定期的に打ち合わせの場を持たせていただき、受講者からのコメントを共有し、カウンセリングにて配慮いただいたことで最後まで受講者のモチベーションを高く維持することができました。
須崎様: 初回のカウンセリングで執行役員 経営企画室長の関根さんから、「外部開発は数字へのコミットがマストだが、社内開発においては、現時点で結果は求めていない。RPAを導入して自分の仕事がなくなるとは思わないように。更にスキルアップして人にしかできない仕事のクオリティを上げるために、楽しんで学んでほしい。」と言っていただきました。良い意味で肩の荷が下りて、純粋に学ぶことに集中できました。
― 受講者の皆さんの前向きな姿勢は本当に印象的でした。今回ご採用いただきました伴走型オンラインカウンセリングについて、貴社のRPA推進にお役立ていただけたとお感じになられた点がございましたら、教えてください。
霜田様:ハンズオントレーニングで基礎的なアクティビティの使用方法などを学ぶことができましたが、それだけではどうしても開発で行き詰まる場面で出てきてしまうと思いました。自分の開発案件でどのようにシナリオを構築していくのかをカウンセリングでフォローしていただけたことは全受講者が開発を完了させる上で非常に有効だったと思います。
― ありがとうございます。具体的に、どのような業務を自動化されましたか?
霜田様:私もメンバーとして参加したのですが、特定のカテゴリーに該当する品目の売上集計業務の自動化を実施しました。一回の作業にかかる工数はそれほど多いわけではないのですが、月初の立て込んでいる時期に処理しなくてはいけないというプレッシャーのようなものを毎月感じていました。又、月に一度の作業のため手順が自分の中でしっかり定着していない部分もあり、ミスのないように一つひとつ確認しながら実行しなくてはいけないという課題もありました。
― 自動化によって、どのようなメリットをお感じですか?
霜田様:単純に自分の作成したRPAのプログラムが画面上で動いているのを見ることができたときに達成感を感じました。月初の忙しい時期に処理するタスクだったので、それをRPAに任せることで他の業務にかける時間を確保できたことは大きなメリットの一つとして感じています。
― 同じくメンバーとして参加された須崎様は、どのような業務の自動化に取り組まれましたか?
須崎様:毎月の売上データを部門用に作成し直し、会議用の資料に転記する作業を自動化しました。依頼日と納期日が都度異なり、納期のタイムプレッシャーがありました。納期日が当日の場合は残業をして仕上げていました。必要なエクセルが複数あり、最終確認が何度か必要で時間を要していました。
自動化により、人的ミス、タイムプレッシャーがなくなり、正確に資料作成ができます。年間作業時間は96時間から3時間へと96%の削減ができました。更に手動では時間に余裕がなくできなかった別の分析も追加でRPA化しました。
― すばらしい効果でしたね。霜田様へお伺いですが、忙しい中でも業務部門社員が自ら業務自動化を行う取り組みは効果的だったとお感じでしょうか?
霜田様:作業工数の圧縮も大きな成果ですが、個人的には、開発の前段階で担当する業務についての棚卸表や業務フロー図を作成することで、業務の可視化を行うことができたことは非常に意味のあることだったと思います。このプロセスで学んだ知識や経験はRPAを使用しない業務プロセスの改善にも活かすことができると考えています。
― 須崎様は参加者として、今回のプロジェクトに参加して感じたことや良かったと思ったことはございましたか?
須崎様:私は、プロジェクト参加が決まった時から明確にRPA化したい業務のイメージがありましたが、実際にプログラミングしてみると上手く動かず、何度か手動の方が慣れていて早いのかなと思ったこともありました。それでも、疑問点や質問を共有シートに書き込み回答をいただくことで解決できることも多く、結果、短いトレーニング期間でイメージ以上のものを作ることができました。
実際にロボットが動き完了した時はとても感動です。業務自動化を学び、始める楽しさ、業務効率に取り組むことができ、このプロジェクトに参加してとても良かったです。RPAで行う作業を他部門へ発表し、RPAの活用や作業時間削減の意識にもつながりました。
― 自動化によって、どのようなメリットをお感じですか?
霜田様:単純に自分の作成したRPAのプログラムが画面上で動いているのを見ることができたときに達成感を感じました。月初の忙しい時期に処理するタスクだったので、それをRPAに任せることで他の業務にかける時間を確保できたことは大きなメリットの一つとして感じています。
― 同じくメンバーとして参加された須崎様は、どのような業務の自動化に取り組まれましたか?
須崎様:毎月の売上データを部門用に作成し直し、会議用の資料に転記する作業を自動化しました。依頼日と納期日が都度異なり、納期のタイムプレッシャーがありました。納期日が当日の場合は残業をして仕上げていました。必要なエクセルが複数あり、最終確認が何度か必要で時間を要していました。
自動化により、人的ミス、タイムプレッシャーがなくなり、正確に資料作成ができます。年間作業時間は96時間から3時間へと96%の削減ができました。更に手動では時間に余裕がなくできなかった別の分析も追加でRPA化しました。
― すばらしい効果でしたね。霜田様へお伺いですが、忙しい中でも業務部門社員が自ら業務自動化を行う取り組みは効果的だったとお感じでしょうか?
霜田様:作業工数の圧縮も大きな成果ですが、個人的には、開発の前段階で担当する業務についての棚卸表や業務フロー図を作成することで、業務の可視化を行うことができたことは非常に意味のあることだったと思います。このプロセスで学んだ知識や経験はRPAを使用しない業務プロセスの改善にも活かすことができると考えています。
― 須崎様は参加者として、今回のプロジェクトに参加して感じたことや良かったと思ったことはございましたか?
須崎様:私は、プロジェクト参加が決まった時から明確にRPA化したい業務のイメージがありましたが、実際にプログラミングしてみると上手く動かず、何度か手動の方が慣れていて早いのかなと思ったこともありました。それでも、疑問点や質問を共有シートに書き込み回答をいただくことで解決できることも多く、結果、短いトレーニング期間でイメージ以上のものを作ることができました。
実際にロボットが動き完了した時はとても感動です。業務自動化を学び、始める楽しさ、業務効率に取り組むことができ、このプロジェクトに参加してとても良かったです。RPAで行う作業を他部門へ発表し、RPAの活用や作業時間削減の意識にもつながりました。
― 年度末には、社内貢献度が高かったプロジェクトとして社内表彰もされたと伺いました。私たちもとても嬉しく思っています。これから導入される企業に向けて、RPA導入を成功させるためのアドバイスがあればお願いします。
霜田様: 外部の開発者に委託をする場合にはどうしても費用対効果を考える必要がありますが、自社社員にイチから開発を学んでもらうケースでは、短期的な費用対効果を求めるのは難しいように思えます。それよりも、新しいことを学びたいという社員の方の成長欲を優先するぐらいの気持ちでスタートさせることができれば、RPAが社内に少しずつ浸透していくのではないかと思います。
― 貴社のお取組みから沢山の成功の秘訣を学ぶことができました。インタビューに応じてくださり、ありがとうございました。